長距離走を走る人にとって、 共通の最優先事項がある。 それは、走り切ること。 それは、ハーフマラソンでもフルマラソンでも、 100キロでも100マイルでも同じこと。 スタートからゴールまで走り続けることができれば、 それだけで、とりあえず自分との勝負には勝利したと思っていいだろう。 あとの順位やタイムについては、 あくまで相対的な価値しか持たないと思う。 けど、意外とこの走り切ることってのが難しい。 脚というは不思議だけど、 動いているときはほっといても動き続けようとする。 ただ、いったん止まってしまえば、 あとは動き続ける強い意志を持たないと足は動いてくれない。 そう、マラソンレースでも30キロ過ぎ。 一息ついて立ち止まってストレッチでもしようものなら、 そのあとのランは止まるという誘惑がずっと頭を支配することになる。 かくいう僕も実は完走できたレースは一度だけ。 あ、完走ってのは、最初から最後まで走り切ったということだけど。 ただ、そのときは何故か最後の最後で、 ゴールして走り終えることが愛おしく思ってしまった。 そう、BornToRunにもあるように人間とは本来走る生き物だ。 本能に身を任せれば走り続けるのだけど、 いったんその張りつめた糸が切れてしまうと、 あとは誘惑に心が支配されてしまうのである。 普段走るときも極力止まらない。 必ず足を動かし続けるように心がけることは、 レース中でも非常に有効なトレーニングかもしれない。 走り続けること。 シンプルでいて、それが現代人にとっては難しいのだ。